記憶を受け継ぐ、光と木の大空間

思い出の建具が優しく溶け込む、光と木の香りに満ちたあたたかな暮らしへ。

細かく仕切られた間取りで薄暗く、冬の寒さが厳しかった昔ながらの日本家屋。
ご家族が長く親しんできた「趣のある古い建具」など、家の歴史をデザインとして大切に残しながら、現代の暮らしに合わせた明るく開放的な大空間へとフルリノベーションしました。
完成してからは見えなくなる「基礎や断熱」から徹底的に作り直すことで、新築以上の温もりと心地よさを実現しています。

施工前の少し薄暗く、物にあふれていた生活空間から、まるで別世界のような明るく洗練された大空間への劇的な変化に驚かされます。

最も心惹かれるのは、真新しい無垢の木目や真っ白な壁の中に、かつての家で使われていたレトロなすりガラスの木製引き戸が見事に調和している点です。

古いものをすべて捨てるのではなく、家族の思い出を新しい住まいのアクセントとして活かす、温かな心遣いが感じられます。
また、解体中の写真からは、家を一度骨組みの状態にし、壁や天井に分厚い断熱材をこれでもかと隙間なく詰め込んでいる様子がわかります。

ただ見た目を綺麗にするだけでなく、「冬暖かく、夏涼しい」という目に見えない本当の快適さへの並々ならぬこだわりが強く伝わってきました。

【リビング・ダイニング】
思い出のガラス戸が主役。木のぬくもりと光があふれる家族の憩い空間。

細かく仕切られて薄暗かったお部屋をつなぎ、広々とした明るいリビングダイニングへと一新しました。

足元には思わず素足で歩きたくなるような、温かみのある明るい木目の床材を敷き詰めています。

一番の魅力は、以前の家で使われていたレトロなすりガラスの木製引き戸を、空間の仕切りとしてそのまま活かしていること。

真新しいモダンな空間に、懐かしい家族の記憶が優しく寄り添う、この家だけの特別な空間に仕上がりました。

【キッチン
孤立していた台所から、会話が弾む見晴らしの良い対面キッチンへ。

以前は壁に向かって作業をする、少し閉鎖的な台所でしたが、リビング全体を見渡せる開放的な対面式キッチンへと生まれ変わりました。

白とステンレスを基調とした清潔感のあるキッチンカウンターの上には、手元を優しく照らす可愛らしいペンダントライトが下がり、カフェのようなおしゃれな雰囲気を演出しています。

お料理や洗い物をしながらでも、ご家族と自然に会話ができる見晴らしの良い設計です。

【和室(タタミスペース)】
い草の香りと木の温もりに包まれる、ホッと落ち着く和の空間。

真新しい畳が敷かれた和室は、壁の下半分に美しい木目の板張り(腰壁)を施すことで、隣接する洋風のリビングとも違和感なく自然に馴染むモダンなデザインになっています。

すりガラスの入った引き戸や淡いグリーンのカーテンから柔らかな光が差し込み、ご家族でゴロンと横になったり、お客様をお通ししたりと、多目的に使える安らぎのスペースです。

【玄関】
趣ある佇まいで優しく迎え入れ、たっぷりしまえる美しい「家の顔」。

昔ながらの重厚な格子状の木製引き戸の良さを活かした、風情ある玄関エントランス。

土間から上がる部分には、靴の脱ぎ履きがしやすいよう、明るい無垢の木の上がり框(かまち)を設置しました。

【外観】
伝統の屋根瓦にモダンな外壁。雨の日も嬉しい光あふれる便利な空間。

立派な日本瓦の屋根はそのまま活かし、外壁をメタリックなグレー系のガルバリウムへと張り替えました。

古かった窓も、断熱性が高くスッキリとした黒いサッシに取り替えることで、外観がグッと引き締まり洗練された印象になっています。

【構造・断熱(見えない安心)】
見えなくなる壁や天井の裏側にこそ、家族を守り温めるプロの情熱を。

今回のリフォームでは、一度建物を骨組みだけの状態にまで解体し、基礎や床下からしっかりと作り直しています。

新しい外壁の内側には、家を雨や風から守るシートを丁寧に張り巡らせました。
さらに、新しく組まれた天井や壁の裏側には分厚い断熱材を、隙間が全くないほどぎっしりと敷き詰めています。

完成してからは決して見えない部分にこそ、古い家特有の「すきま風」や「底冷え」をなくし、ご家族に一年中快適に暮らしていただくための確かなプロの技術が詰まっています。

【Before】

【After】